
自分が作るゲームの企画書を書くぞい!
はじめに
これから私の自作ゲームの製作を開始します。ゲーム制作をする上で、最初に決めるべきことは一つです。締め切りの決定です。ゲーム業界では、締め切りがゲームを作る。
締め切りを決めるのに重要なものは最低限の遊びを確保したプロト版の作成です。プロト版から締め切りを練りだします。何もない状態でスケジュールを決めようとしても上手くいきません。
が、そのプロト版を作成する前にやっておくことがあります。作りたいゲームの内容を紙に書いておかないと、翌日の私は忘れる可能性があります。今日の私は眠ると死にます。
なので、脳内で考えたゲームロジックを最低限の文章化し、明日の私用にメモを残したいと思います。ということで、これから僕の作るゲームの企画書を書きます。
今回はあくまでコンペ用ではなく、自分用ですので絵少な目、文章多めになります。公開する理由は、シンプルに第三者のリアクションを得たい点と、このホームページは僕の思考の落書き帳だからです。
ゲームの企画書
各ターン開始時のプロト用イメージ図
ゲームのコンセプト
コンセプトは「ゲーマーがすぐ楽しい、すごく楽しい」を目指す死闘ゲームです。
すぐ楽しい
”すぐ”理解できる。
”すぐ”触って遊べる。
”すぐ”行動に対して報酬を受け取ることが出来る。
すごく楽しい
問題を乗り越えるためのハードルが用意されていて、発見により気持ちよく飛べる。
手ごたえを感じる楽しい死闘が気楽に挑戦できる。
※制約として、やる気があれば、だれでもクリアできるゲームを目指します。とあるキャラクターが倒せないからやめたが、知識ではなく、プレイヤーのスキルに依存した場合、クリアが不可能になります。難易度は上げますが攻略手段は必ず用意します。
楽しい死闘
腰を据えて戦う必要のある手応えのあるバトル = 死闘 は楽しいです。これを次の3点で実現します。
・”距離”で遊びを分け、プレイヤーと敵の戦闘の駆け引きを分かりやすく明確化します。
・思考する時間をリソースとします。チェスや将棋における持ち時間の遊びを適用します。
・全ての敵は必殺技をそれぞれ持ち、ユーザーの発見による適切な攻略を必要とします。
ライト層でも気楽に挑戦
・常に選べるアクション数は4つにします。
出来る選択肢の多さが、初心者にとって仇となります。とある問題を提示された際に、解決のためにどのように入力するのがベストか分かりにくいからです。本ゲームでは、その問題を解決するためにアクションの選択肢を減らします。選択肢が一つしかなければ、少なくとも入力で迷うことは消えます。
・その状況でいらないアクションは別のアクションに交換します。
状況ごとに有効無効なアクションがあります。間違えたアクションを出してしまうと失敗ですが、ユーザーが望んだ行動ではありません。本ゲームでは、その状況で使えないアクションは、別のアクションに置き換えます。
例:ジャンプしようとしたらしゃがんでしまった。
↓
例:しゃがみボタンがそのタイミングでは、ジャンプボタンに変わる
基本となる戦闘の流れ
戦闘はプレイヤーと敵とのタイマンです。プレイヤーには常に4つの選択肢が与えられます。選択肢を選ぶと、プレイヤーと敵が同時に指定されたアクションを取り、状況が変化します。これをプレイヤーと敵のどちらかが勝利するまで繰り返します。
※選択肢を選ぶことが出来る時間は有限です。時間切れの場合、敵だけがアクションを行います。
アクションスキル
プレイヤーは各距離(遠距離、中距離、近距離、至近距離)ごとに4つのアクションスキルを所持しています。プレイヤーがやる事は、敵との距離に応じて選べる4つのアクションスキルから一つを選択するだけです。敵が行うアクションは事前に提示されますので、それに合わせて戦略を練りましょう。
アクションスキルの効果例
・移動量:指定した方向に対して移動し、敵との距離を変更します。
・攻撃力:敵に与えるダメージです、お互いがダメージを受けるときは攻撃力の高い方のみ有効です。
・射程距離:そのスキルで攻撃可能な範囲です。
・必要時間:実行する場合、記載されたターンの間、無防備になります。
アクションタイマー
どのアクションスキルを選ぶか考える時間を本ゲームでは「アクションタイマー」と呼びます。毎ターンの開始時に、アクションタイマーが状況に応じて一定秒数追加されます。タイマーが切れた場合、このターンのプレイヤーのアクション権が無くなります。アクションを決定し余った時間は、次のターンに持ち越しができます。
「全ての敵は必殺技を持ち、必殺技中はタイマーが増えません」
敵が必殺技を出している間はターンごとに与えられるアクションタイマーの秒数は0秒です。確保していた持ち時間を使用して、適切なアクションを選択していき、必殺技を中断させるか、受け切らなくてはいけません。持ち時間が尽きた場合、残りの必殺技はその身をもって受けていただきます。
この戦闘システムのメリット
――メリハリのある緩急をプレイヤーがコントロール出来ます。
ヤバいと感じる時間(急)は最善策を考える為に長く、ヤバくないと感じる時間(緩)はアクションを早く選択することで、早送りとリソースの節約ができます。コンボを狙うために好きなタイミングで長考も可能ですし、自分の好きな緩急を生み出すことが出来ます。
――自分が楽しいと感じるプレイ速度に好きに近づけることが可能です。
上手いプレイヤーと慣れたプレイヤーは、アクションの待ち時間が長い戦闘を嫌う傾向があります。このゲームでは、アクションボタンを押すと同時にリアクションが返って来ます。すぐに次のアクションの選択が可能です。暇な時間はありません。
戦闘フロー
プレイヤーのアクションタイマーに敵の状況に応じて時間が加算
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敵の次のアクション内容を表示。敵の移動距離と攻撃範囲と攻撃力を表示
↓
敵との距離に応じた4つの使用可能なアクションスキルを表示
↓
プレイヤーがアクションを選択するまでアクションタイマーが減少
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プレイヤーがアクションを決定。時間切れの場合、プレイヤーは何もしない。
↓
プレイヤーと敵が同時にアクションを実行、どちらかのHPが0にならない限り最初に戻る。
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勝利 or 敗北
プロト版の目標
・1体の敵との死闘を実装して、このゲームの面白さをテストする
・対応ハードはプロト後に考える。PCよりもスマホの方がよさそうならそちらへ移動。
・実装は開発経験のあるUnrealEngine4(Unityでも作れるけど、今回はこっち)
・イラストとSEとSFXは最低限の遊びを確認するレベル
プロト後の展望
・テストを含めた戦闘の改善
・死んだら最初からのランダム生成のエンドレスダンジョン(敵以外はイベントのみ、マップは作らない)
・敵を倒すとランダムなアクションスキルを獲得し、既存のアクションスキルと交換できるようにする。
・Steamで英語版も販売したいが、翻訳に時間と金をかけないために、テキストは最低限に抑える。チュートリアル含め、UIは最高に優れた Into The Breachを見習う。
・シナリオモードの実装(パワポケのサクセスのモード)……老後に!!
以上。明日の私に伝えること終わり。明日の私はきっとこの資料を活用し、面白いゲームを作ってくれることを今日の私は期待します。
はじまり
よーし、ゲームを実際に作る最初のステップが重くて、雑談というわけの分からない項目まで増やしましたが、私は元気です。これから実際にゲームを作って行くことになります。途中経過込みでブログに進捗は載せていくのでこれからもお付き合いいただけると幸せです。感想や意見はツイッターに送っていただければ、適宜反応します。
以上です。読んでいただきありがとうございました!